「読むのが遅い」「集中が続かない」といった子どもの困りごとの背景には、“見る力”(視覚機能)の課題が関係していることがあります。
アイブレイン・メソッドの田村です。
本記事では、家庭で無理なく取り組めるビジョントレーニングを5つ厳選して紹介します。特別な道具を使わず、短時間で実践できる方法ばかりです。
発達障害や学習障害、グレーゾーンの子どもたちへの支援に関わる保護者や指導者の方が、日常生活の中で「見る力」を整えるための具体的なヒントを得られる内容になっています。
■ はじめに:家庭でできることはあるのか?
「専門的なトレーニングでないと意味がないのでは?」
そう感じる方も多いかもしれません。
しかし実際には、家庭の中でも“見る力”(視覚機能)を整えることは可能です。
重要なのは、
・難しいことをすること
ではなく、
・正しいポイントで継続すること
です。
この記事では、家庭でできるシンプルなビジョントレーニングを紹介します。
■ トレーニングを行う前に大切なこと
まず大切なのは、「無理をしない」ことです。
・短時間(1回1〜3分)
・毎日少しずつ
・できたことを認める
この3つを意識するだけで、継続しやすくなります。
また、子どもが「楽しい」と感じることも重要なポイントです。
「やらされる」ではなく、「できた」を積み重ねることが変化につながります。

■ トレーニング① 追視トレーニング(動くものを目で追う)
最も基本となるのが、追視トレーニングです。
やり方はとてもシンプルです。
・指やペンをゆっくり動かす
・子どもはそれを目で追う
ポイントは、「頭を動かさずに目だけで追う」ことです。
このトレーニングは、視線の安定に効果があります。
読むときに文字を追えない子どもに特に有効です。
■ トレーニング② サッカード(視線ジャンプ)
次は、視線を素早く移動させるトレーニングです。
・左右に2つのポイントを決める
・交互に視線を移動する
例えば、左右に貼ったシールを見るだけでも構いません。
このトレーニングは、
・行を飛ばしてしまう
・同じところを何度も読む
といった課題と関係しています。
■ トレーニング③ 固視(しっかり見る力)
「見ることを維持する力」も重要です。
・1つの対象を数秒じっと見る
・ぶれずに見ることを意識する
文字や図形をじっと見るだけでも効果があります。
この力が弱いと、見るべきものを見失いやすくなります。
結果として、読みや作業の安定性に影響します。
■ トレーニング④ 視覚探索(必要な情報を見つける)
多くの情報の中から、必要なものを見つける力を鍛えます。
・プリントの中から特定の文字を探す
・絵の中から同じものを見つける
ゲーム感覚で取り組めるため、家庭でも続けやすい方法です。
この力は、
・集中が続かない
・注意がそれやすい
といった課題にも関係しています。
■ トレーニング⑤ なぞり読み(視線の補助)
読むときの負担を軽減する方法です。
・指や鉛筆で文字をなぞる
・視線の動きをサポートする
「なぞるのはよくない」と思われがちですが、
実際には視線を安定させるために有効な方法です。
無理にやめさせる必要はありません。
むしろ、段階的に外していくことが大切です。
■ よくある間違い
家庭でのトレーニングで多い間違いがあります。
・長時間やる
・できないことをやらせる
・結果を急ぐ
これらは逆効果になることがあります。
重要なのは、「負担なく続けること」です。
変化は、短期間ではなく積み重ねの中で生まれます。
■ 継続するためのコツ
続けるためには、少しの工夫が必要です。
・遊びの中に取り入れる
・短時間で終わらせる
・できたことを認める
特に、「できた」という経験が、次の意欲につながります。
「できる → 楽しい → 続く」
この流れを意識することが重要です。
■ 家庭での役割の重要性
家庭での関わりは、非常に大きな影響を持ちます。
日常の中で少し意識するだけで、「見る力」は少しずつ変わっていきます。
特別な時間を作る必要はありません。
日常の中に自然に取り入れることがポイントです。
■ まとめ:小さな積み重ねが変化を生む
家庭でできるトレーニングは、特別なものではありません。
・シンプルであること
・継続できること
・負担が少ないこと
これが重要です。
「何をするか」よりも、「どう続けるか」が結果を左右します。
まずは、できそうなものから一つ取り入れてみてください。
その小さな一歩が、大きな変化につながることがあります。
■ 次の記事へ
次の記事では、
「実際にどのように変化したのか」を具体的な事例で紹介します。
家庭での関わり方や支援の考え方を、さらに体系的に学びたい方へ
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、医学的診断や治療を行うものではありません。必要に応じて、医師や専門家にご相談ください。
