ビジョントレーニングの種類のひとつ「ナンバータッチ」

ビジョントレーニングは、発達障害に効果なし??? 指導者や保護者に知っておいて欲しい3つのポイント

ビジョントレーニングで発達障害を改善できるって本当???

既にビジョントレーニングを導入している発達支援の指導者の方々や自宅でお子さんと一緒に取り組んでいる保護者の方々が、少なからずいらっしゃると思います。

「期待してたけど、何ら効果らしきものを感じられない。どうしてなんだろう?」

そんな貴方に、ビジョントレーニング指導歴20年のビジョントレーナー育成講師が分かりやすくご説明します。(^-^)


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こんにちは、『アイブレイン塾』代表の田村哲也です。

この記事では、発達の凸凹(発達障害、学習障害、グレーゾーンなど)のお困り事に関して、ビジョントレーニングを最大限に活かすコツを伝授します。

具体的には、

1) ビジョントレーニングそのものに特性を改善する効果はないこと

2) ビジョントレーニングの前に、確認と調整が不可欠であること

3) 包括的なビジョントレーニングを適切に行えば、プラスの変化が期待できること

の3つを説明していきます。ぜひ最後まで読んでみてください。

発達障害のビジョントレーニング


1)ビジョントレーニングそのものに特性を改善する効果はない

発達の凸凹(発達障害、学習障害、グレーゾーンなど)のさまざまな困り事の改善にビジョントレーニングが効果的だという話が急速に広がりつつあると感じているのは私だけではないと思います。

良いことだとは思うのですが、ビジョントレーニングのやり方、どんなことをやるのか?どんな風にやるのか?ばかりが先行してしまっていないでしょうか?

ビジョントレーニングは、もともとアスリートの見る力を鍛えてパフォーマンスを向上するトレーニング方法として編み出されました。

ほぼ全てのスポーツ種目において、アスリートの『見る力』とパフォーマンスには相関関係が認められます。

そのことから、言わば入力を高めて出力を向上するという、それまでには無かったトレーニング方法として発達しました。

例えば、『見る力』+3の選手が、トレーングで『見る力』+5にすることでパフォーマンスをアップできるのがビジョントレーニングです。

私は、ビジョントレーニングの経験の無いアスリートが、ほんの2~3ヵ月のトレーニングでパフォーマンスを驚くほど向上させたという結果を数多く見て来ました。

(詳細は省きますが、ここで言う『見る力』は視力のことではありません。実は、『見る力』には、いくつかの種類があり、視力もそのひとつですがトレーニングでは良くできません。)

では、発達の凸凹の困りごとを持つ子供たちはどうでしょう?

確かに目の動きやものの見方に問題がありそうだというケースは多いですし、そういった声もよく聞きます。

その子の『見る力』が、+1や+2であれば、ビジョントレーニングで+3を目指すことはできそうです。特性に対してもプラスの効果を出せるかもしれません。

でも実際には何らかの問題で、-1や-2、あるいはそれ以下という状態が多いんですね。この場合、まずはゼロの状態にしてあげる、つまり改善して目の機能『見る力』を整えてあげることが必要です。

残念ながら、それはビジョントレーニングでは出来ません。いくら続けても、見る力を向上するのは難しいですし、何より問題解決につながりません。


2)ビジョントレーニングの前に、確認と調整が不可欠

まずは、『見る力』をゼロにしてあげる。つまり、適正に目を動かすこと、見ることができるようにしてあげるには、どうすれば良いでしょうか?

そこで必要になるのが、確認(チェック)と改善(コンディショニング)です。

『見る力』の主な種類であるいくつかの重要な視覚機能を確認(チェック)して、何が問題なのかを見つけ出します。問題が無ければ、その子の『見る力』はゼロ以上と考えられるので、ビジョントレーニングをやって良いと考えます。

何か問題が見つかれば、その問題を解決・改善してあげて、適正な状態にしてあげることが求められます。この部分は、専門家(できれば子供の視覚機能を重視している眼科医さん)に相談することになりますが、実は誰でもやれる簡単な方法もあります。

例えば、眼球運動と呼ばれるビジョントレーニング。両手を前に伸ばし、左右の手の親指を立て、親指の爪を視標にし、顔を動かさずに眼球だけを動かして左右の親指の爪を見るというトレーニングです。

(左右だけではなく、上下や斜めや回転も行ないますが、ここでは左右に絞ってご説明します。)

速さに加えて、眼球の動きの正確さが求められます。

・真横にスムーズに動くこと
・視標で眼球が止まること
・両方の眼球が一緒に動くこと、

なども重要なポイントです。

つまり、正確に、より速く、コントロールしながら眼球を動かす能力をトレーニングで向上する手法です。
それらのポイントで問題がある場合は、まずそこを改善してあげることが必要なわけです。

この確認(チェック)して、改善(コンディショニング)してあげるというステップを踏まずに、いきなりビジョントレーニングをやっていないでしょうか?


3)包括的なビジョントレーニングを適切に行えば、プラスの変化が期待できる

発達障害は、脳機能の偏りからくる特性により対人関係や学習などで困難が生じる状態だとされ、『神経性発達症』とも呼ばれます。

この脳の偏りを生む原因のひとつが、見る力の発達不良や機能低下です。

脳の発達や脳の働きには、必要な情報を、より速く、より正確に脳に届ける必要があります。人間が集める情報の8割以上は目からの視覚情報と言われ、ここに問題があると脳の発達に影響して脳の偏りを生むことがあると考えられています。言い換えれば、問題を解決できれば、脳の偏りにもプラスの効果が期待できるのです。

例えば、
・眼球運動が苦手で必要な視覚情報を集めることが難しい
・焦点の切り替えが苦手で見たいものを正確に見るのが難しい

これらが原因の場合、見る力を改善・回復することで脳の偏りを改善できることがあります。

一方で、やみくもにビジョントレーニングだけをやっても、マイナスの『見る力』が一気にプラスに転じることはまずないので、効果につながらないことがほとんどです。

向上(トレーニング)の前に、確認(チェック)して、改善(コンディショニング)してあげるというところが重要かつ不可欠なんですね。

その上で、向上のためのビジョントレーニングを続けることで、適正な目の動かし方を定着させ、機能をより向上することが可能になります。

最終的には、脳の偏り、それによる特性にもプラスの変化が期待できるかもしれません。

そのためには、確認・改善・向上の包括的なビジョントレーニングが求められます。

「ビジョントレーニングは、発達障害に効果はない。」あるいは、「ビジョントレーニングで発達障害は改善できない。」とする理由をお分かりいただけたでしょうか?

子どもの発達の特性とビジョンとレーニング


今回の記事では、どうしてビジョントレーニングで発達の凸凹(発達障害、学習障害、グレーゾーンなど)の特性改善の効果を出せないのか?

それは、トレーニングの前に確認(アセスメント)と調整(コンディショニング)ができていないのが理由だということをご説明しました。

既にビジョントレーニングをされている方や検討中の方の参考になれば幸いです。

※この記事は、情報提供のみを目的としています。医学的なアドバイスや診断については、専門家にご相談ください。


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